リベラルアーツ英語検定クイズロミオとジュリエット > 2014年11月06日更新分(1/3)

《第1問》
『ロミオとジュリエット』が書かれたのは、次のどの年代と考えられているか?

正解

不正解

解説

『ロミオとジュリエット』は1595年頃に書かれたとされ、シェイクスピアの出世作の一つに数えることができる。

より詳しい解説を読む

1592年頃からロンドンの劇場で活躍を開始していたウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare, 1564-1616)は、1594年に結成された宮内大臣一座(the Lord Chamberlain’s Men)の主要株主の一人となり、その頃から、当一座の経営に深く関与するようになっていた。彼が、その代表的な作品群の創作に取り掛かったのは、その頃である。つまり、1595年頃に書かれたとされる『ロミオとジュリエット』は、その後間もなく書かれたシェイクスピアの出世作の一つに数えることができる。同じ頃に書かれた芝居には、例えば、『間違いの喜劇』、『リチャード二世』、『恋の骨折り損』、『夏の夜の夢』などがある。この頃、宮内大臣一座は、ロンドン市北郊のショアディッチに建てられた二大公設劇場であるシアター座(The Theatre)とカーテン座(The Curtain)をその活動の拠点としていた。
 ちなみに、b) 1599年は、『ヘンリー五世』や『ハムレット』の初演が行なわれたグローブ座(the Globe Theatre)がロンドンのバンクサイドに建設された年、c) 1608年は、同一座が、屋内劇場であるブラック・フライアーズ座(the Blackfriars)に活動の拠点を移した年であり、いずれもシェイクスピアを考える際に重要な年である。1594年-1599年、1599年-1608年、1608年以降では、同じシェイクスピアの芝居でもかなり趣向が異なっている。
 シェイクスピア作品の創作年代については定かでない部分も多くあるが、現在ではStanley Wells and Gary Taylor eds., William Shakespeare: A Textual Companion (1987) に従うのが一般的である。

戻る 次へ