リベラルアーツ子ども検定クイズ占領期米国教育使節団 > 2017年12月14日更新分(1/1)

《第82問》
第一次教育使節団報告書の「成人教育」では、「できる限りの手段を講じて、人類の幸福に関係のある情報および思想を広く普及しなくてはならぬ」との考えのもと、「成人教育の全計画案は学校、図書館および博物館を通してなされうる以上のものを要求する」と述べている。図書館については、「東京都に大きな公立の中央図書館が設置され、そしてできるだけ早く全都に分館が設けられるべきである」と勧告しているが、図書館の利用料金についての勧告で正しいのはどれか。

正解

不正解

解説

報告書は「書物を調べたり借りたりするのに料金が課せられてはならぬ。経費は政府が負担すべきである」と述べている。使節団は「同様に各大都市もその図書館および分館を持つべきで、大都市を有するものを除いた各府県もまた、すべての共同団体に寄与する図書館組織を持つべきである」と述べている。民主社会にとって重要な思想等の普及になるからである。使節団は「公立図書館」のところで、「公立ではあったが、無料ではなかったということが想起されなくてはならない。そこでは通常入館料を取り、書物を借りるのに料金を取られた」と述べており、これを踏まえた勧告であった。使節団はまた、「教育映画は新しい図書館組織を通して普及せられるべきである」と述べている。筆者(茅島)は当時CI&Eに勤務されたコロンビア大学パッシン教授(Herbert Passin)から「自己表現、民主的なマインドを普及するにはアメリカ映画を多く見せたほうがよいとの考えがあった」とうかがったことがある。

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